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2007.06.29

梯剛之

Takeshikakehashi

 29日、「アミュー立川(立川市市民会館)」で行われた梯剛之(かけはし たけし)さんのピアノリサイタルを聴きに行った。
 八王子市出身の梯さんは現在、ウィーン郊外に在住。1998年のロン・ティボー国際コンクールで第2位、2000年のショパン国際コンクールではワルシャワ市長賞を受賞していて、その活躍ぶりはまさに国際的なピアニストと言えるのだ。けれど残念ながら、自分はこれまで梯さんのお名前を存じ上げなかったし、コンクールでのいくつもの実績がどれほどの意味を持つものなのか、よく理解出来なかった。ただ、出かけてみたのは、このリサイタルを主催したのが「高尾山の自然をまもる市民の会」というところだったからだ。少年時代を八王子で過ごした梯さんは、家族や学校の友達と高尾山を訪れたこともあり、「山で食べたおにぎりの味は忘れられない。」と、この日も語ってくれた。「高尾山がいつまでもあの頃のままに美しくあって欲しいと願ってやみません。僕はほんの少しでもこの大切な山を守るためのお手伝いができれば満足です。」と、配られたパンフレットには書いてあった。
 演奏曲目は、バッハのフランス組曲第5番ト長調、モーツアルトのピアノソナタ第16番変ロ長調、休憩を挟んで、ベートーヴェンのピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」、シューベルトの即興曲Op.90 D899より第2番・第3番・第4番という構成だった。それにアンコールで、シューベルトと、ショパンの曲も弾いてくれた。
 ピアノのリサイタルというものに出かけたのは初めてのことだったのだけれど、大ホールの4列目といういい席で、梯さんのピアノを弾く力強さが、とても良く伝わってきた。中でも圧倒的な迫力だったのは、やはり「熱情」だったろうか。ピアノを生で聴くというのも、なかなかいい体験だなぁと、凡人である自分だけれども、そんなことを思った。ただ、凡人である自分にも、ピアノの音の響きの悪さ(湿度のせい? ホールのせい?)が、耳に付いたりした。(それと、演奏中に聞こえてくる、聴衆の立てる騒音!についても、なんだかなぁと思いながらも、色んな人の集まりだから仕方のないことなのかなぁとか思ったりした。)
 チケットを手配して下さった、冒険学校のO平先生、ありがとうございました。最後に、これは本当に蛇足だけれども、梯さんに関することで一言。彼は、生後1ヶ月で小児癌のために失明してしまっている。またまた、凡人の自分としては、最初の一音を出す時の気持ちとはいかなるものであろうかと、ハラハラしながら見守ってしまった。けれどもちろん、梯さんクラスのピアニストにしてみれば、そのような心配は杞憂に過ぎないのであった。今日のリサイタルで、手を引いて彼をピアノまで導いていたのは、お母さんであったのだろうか。心のこもった素晴らしい演奏でした。

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