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2005.08.16

デナリ国立公園 バックカントリー・キャンプ レポ

 なめとこ山通信 4

 みなさん、こんにちは。先日(6月の中旬頃)私は、アラスカにあるデナリ国立公園へ行って来ました。デナリというのは、北米大陸の景高峰マッキンリー山のことです。冒険家の植村直己さんが、厳冬期マッキンリーの登頂に成功した後、消息を絶ったということでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。いつかはマッキンリー・・・という思いが、登山家を目指す自分にも、ちょっぴりあったりする訳なのです。それで、せめて眺めるだけでもと思い、デナリ国立公園へ、バックカントリースタイルのキャンプで、行ってきました。
 バックカントリー・キャンピングというのは、トレイルもキャンプ場もない荒野を、地図とコンパスを頼りに自由に歩き回って、気に入った場所でテントを張り、自然の中にとけ込んで生活をするというスタイルのキャンプです。そう言うと、なんだかとっても素敵なようですが、なかなかそうでもありません。
 まず第一に、デナリ国立公園は、ベア・カントリーです。バックカントリーに出発する際には、レンジャーから様々な諸注意を受けますが、最重要項目は、熊対策となります。食糧(や、歯磨き粉・石けんなど匂いの出るもの)は全てフード・コンテナという特殊な入れ物に入れて持ち運び、テントを設営しても決して食糧をテントの中に出さないこと。フード・コンテナはテントから100m離して置き、料理をする時も、テントと、フード・コンテナを置いた場所から(三角形を作るように)100m離れて食事すること、等々が厳重に言い渡されます。日本でも、熊と人との事件・事故が頻繁に聞かれるようになってきていたので、さすがに自分も緊張しました。大げさに言うと、常に命を危険にさらしながら生活するのですから、野生動物って、こんな思いをしているのか~(してるかな?・・・)と、妙に感心したりもしました。
 それから、トレイルのない荒野を歩くのも、簡単なことではありませんでした。バックカントリーのルールでは、トレイルを作らないように歩かなければならないことになっています。つまり、数人のパーティーだったら、(基本的にはソロでバックカントリーに入ることは薦められていません。)たいていは列を作って歩くものですが、そうすると道が踏み固められてトレイルができてしまうので、常に横に並んで歩きなさいと指導されるのです。踏み固められたトレイルは、もう「ウイルダネス」とは呼べないからだそうです。
 そういう感じで徹底して、人間が大自然への「闖入者」であることを、良い意味でも悪い意味でも痛感させてくれたのが、デナリ国立公園でのバックカントリー体験なのでした。

 ところで、前回の会報でちょこっとお話しした、早池峰山での屎尿汲み下ろし活動に、私も参加してきましたよ。5月末と、先日7月24日、2回行ってきました。(活動はこの後、秋までまだ3回あるそうなので、もう一回くらいは行けるかなぁ。)特に先日は、海の日の連休の後ということもあって(?)、山頂避難小屋のトイレの便槽には、たっぷりお土産が溜まっていたようです。私はポリタンクに10リッターのお土産を背負って、下ってきました。でもこの日は、ハヤチネウスユキソウなどの高山植物がお出迎えしてくれたおかげで、とっても爽やかな気分で作業ができたのでした。さて、秋には何が、待っていてくれるのかなぁ。

 人間による自然破壊を止めるには、人間を自然から離すこと、人を山に入れないこと、これに尽きるのではないでしょうか。人間なんていなくなってしまえばいい。・・・けれど僕らは、生きていて、本来は人も、自然の一部であったはずなのです。色んなことを考えています。知床も、世界遺産になりましたねぇ。週末、富士山に登ってきます。

デナリ バックカントリー・キャンプ レポの詳細は、こちら

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